漢方薬のこと

紫雲膏のちから 

「紫雲膏(しうんこう)」は、赤紫色と独特な香りが特徴的な漢方の外用薬です。

江戸時代の名医・華岡青洲が中国から伝わる潤肌膏(じゅんきこう)を参考にして開発し、現代に受けつがれています。

効能は、ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、火傷、痔核による疼痛、肛門裂傷、湿疹・皮膚炎(大晃生薬の紫雲膏)。

指先やかかと等の乾燥によるひび割れ、うっかり傷ややけど、しもやけなどの皮膚トラブルによく効き、ご家庭の常備薬にぴったり

特に、寒い季節に大活躍です◎

成分は、紫根(しこん)、当帰(とうき)、ごま油、蜜蝋、豚脂の5つで、紫根の赤紫の色素には、抗菌作用や抗炎症作用、皮膚の再生機能を促進する作用があります。

使い方は、患部を清潔にした後、直接塗るか、ガーゼ等に紫雲膏を延ばした後、患部に貼ります。

低刺激性で、患部を乾燥させないようにし、きれいに治します。

ただし、赤紫色が衣服に付くと落ちにくいので、ご注意ください。

また、ごま油使用のため、ごまアレルギーのある方はご注意ください。

江戸時代より受けつがれてきた紫雲膏、ご家庭の常備薬にいかがでしょうか^ ^

藤村 綾子

藤村 綾子

薬剤師

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。